気づいたら2022年も12月…。早いもんです🐯
実は…というか今更?ですが私2021年に受けたTOPIKⅡでようやく6級受かったんですが、過去に受験した際、6級に1点足りずに涙を飲んだ経験がありまして。
2020年以降、コロナ禍で試験自体飛んだりしてましたので、なかなか思ったタイミングで受験出来ていなかったのもあり、久々に受けるからには6級を!と意気込んていたものの、現実はやはり厳しかった…。因みにですが、私は「たった△か月で〇級受かった!」という類の優秀な学習者ではないので、昔から何度か定期的に受けながらようやく受かった人間です。でもまあ地道にやってりゃそれなりに気づきもあったんで、ってことで。
実際に、6級のボーダー(230点)に一点足りず終わった試験結果を見た時は「こんな落ち方する人おるんか…」としばし茫然とした記憶しかなかったです。推測ですが、聞き取りや読解問題が各2点の配点であるTOPIKⅡにおいて1点足りず、というのは明らかに쓰기での失態しか考えられん…という事でその後쓰기を特訓しまくり無事6級クリアできたものの、猛烈に悔しい思いをしたわけです。
以前からTOPIKⅡは「作文が肝」というのは至る所で言われており、実際私も韓国の語学堂で担任の先生から「쓰기で点数が稼げればTOPIK高級は合格できる!」と言われました。多くの人が苦戦する部分ですが、逆に言えばここが押さえられれば、一気にスコアアップを狙える伸び白のある領域でもあります。今回は最大の難関、54番の長文について。
- TOPIKⅡ作文54番の抑えるべきポイント
- 求められる文章全体の構造パターンを押さえる
- 論理的な表現で効率的にスコアアップ
- 書き言葉をマスターせよ
- 時間配分が鍵
- 基本に戻って簡単なスペルミスを減らす
文章全体の構造パターンを押さえる
TOPIKⅡ54番の作文はご存知の通り600~700字の長文で、テーマに沿った論理的な文章表現が求められます。作文だからといって、個人の体験や感情的な想いを書き連ねるのではなく、あくまでも「論理的に」文章を作ることが超絶重要ポイント。屁理屈上等で、根拠や具体例を述べ結論を導き出す流れ「①序論→②本論→③結論」」を組み立てる事が基本です。
求められる文章の基本構造となる「序論→本論→結論」はTOPIK作文の教材を見ると、ある程度フォーマット化されています。それに沿って文章を組み立てる練習が大切で、私はいくつかあるフォーマットパターンの中から基本となる構造を決めておいて、そこにテーマに沿った内容を当てはめて書く練習を繰り返しました。
多くのTOPIK受験者が行っている練習方法だと思いますが、この「TOPIKで求められる文章構造」を抑えておかないと一向にスコアは上がりません。大昔、ほぼ独学で勉強&TOPIK受験をしていた頃は、ここが分からず闇雲にだらだらと作文に挑んでいたので、ずーっと点数も停滞していました。
何度も繰り返し書くことで、どんなテーマが来ても大体同じ構造を使って論理的な文章の流れを作る事に慣れていきます。これで自分のパターンが出来ていきます。また練習する時は、本番の回答用紙に慣れる為に、実際に原稿用紙に書いたり、100均に売っている市販の方眼紙を使って作文の練習をすると良いですよ。韓国語の原稿用紙のルールに慣れる練習にもなるし、どの程度文字数が書けたか確認しやすいので。序論→本論→結論の流れを、それぞれどの程度の文章量で書けば良いかも分析し易くなります。
また、一度模範解答をそっくりそのまま原稿用紙に書き写してみるのも良いですよ。全体の文書の流れや、状況に合わせた表現やボリューム感、原稿紙の使い方もイメージが掴めます。模範解答は市販の教材やネットでも一部見れます。
論理的表現でスコアアップを狙う
次に表現について。改めて考えると、論理的な表現というのは普段あまり意識して使う機会がないので、パッと頭に浮かばないかも知れません。TOPIKの作文ではニュースや論文、プレゼンに出て来るような表現を使う事で、点数アップに繋がります。例えば「○○(の発表/研究)によると~」「このような理由から私は××だと考える」「以上のような事から△△であることが予想される」等、弁護士や学者になったつもりでこれらの論理的表現を使うのがコツ。これについては、YouTubeで韓国のニュースを見て実際の活用例を聴いたり、自分で口に出しながら耳で聞いて、少しづつ慣れていきました。一般的なTOPIK教材でも沢山表現が紹介されていますが、全てを覚えられなくても「序論で問題提起したい時はコレ」「根拠や理由を述べる時はコレ」「結論を述べる時はコレでまとめる」等自分の中で使える表現を状況別にいくつかストックしておくと心強いです。また、書き言葉の基本として「ハンダ体」は必須。ルールは難しくないので、ハンダ体については早めに慣れとくと良いと思います。
書き言葉と話し言葉の使い訳に慣れる
通常の会話文とは違い、作文では「書き言」」独特の表現を使う必要があります。以前、日本語ペラペラの韓国人の友人が「日本語で論文を書いたり習った事がないから、日本の大学に提出する論文をどう書けばいいか全く分からん」と言っていました。「会話は完璧だけど文章表現が出来ない」と。同じ内容でも話言葉と書き言葉は違うからだと思いますが、TOPIKの作文も同じだと思います。
時間配分がカギ
TOPIK全体に言える事ですが、時間配分が超重要!特にTOPIKⅡ…マジで毎回時間足りないです。。(私だけ?…じゃないはず)
쓰기は全部で4問ですが、前半の51番・52番の問題であれこれ迷っていると、あっという間に後半に使える時間がなくなります。これは聞き取りや読解も同じ。冗談抜きで、捨てる問題はスパッと捨てる…と割り切った方が得策です。作文に取り組む際は、実際に書き始める前に自分の中で全体の文章をイメージし、できればメモをしてから書き始めるが良いとされます。実際、短い時間の中で600~700文字書かなければいけないので、気持ちが焦って直ぐにでも書き始めたくなりますが、遠回りに思えても最初に5分~(長くて10分弱)どんな順番と内容で文章を書くかしっかりイメージしてから書くのが結果的には内容が良い物が書けます。そうでないと、途中で何を書いているのか分からなくなり、次の文章展開に行き詰まり、原稿用紙を埋めるだけで精一杯になってしまうので。 これも時間を決めて、事前にパターンを決めておく事をおススメします。①書く内容を考える時間5~10分→②実際に書く時間20分→③見直し5分(計25分)を目安にしていました。①で焦らず文章の流れをイメージしたり具体例を絞り出すことで、それを道しるべに文章を書きだすことができます。
スペルと語彙
最後に、スペルと語彙力についてですが、正直54番はテーマも毎回幅広く、内容も高度なので個人的にはスペルミスはある程度仕方がないと思っています。が、その分初中級レベルの単語はできるだけ正確に書きたい所。普段スマホのハングルキーボードは使い慣れていても、手書き文章はあまりしない人もいるのでは。日本語だってそうだし。スペルミスは自分では気付きにくい事も多いので、出来ればネイティブに見てもらえるといいんですけどね(お友達がいる方は是非)。
語彙についてはさまざまなジャンルの単語を少しづつ増やしておくこと。作文のテーマは本当に幅広く出題されます。私が受けた過去数回の中では教育・環境汚染・意思疎通・コミュニケーションについて・人間の感情について等々。どんなジャンルの問題が出題されるか分からないので、幅広いテーマに対応できるよう様々な分野に関連した単語を日頃から少しづつ増やしておくことが大事です。私はYouTubeのドキュメンタリー番組が役立ちました。ドキュメンタリーは韓国で社会問題となっている事を取り上げる事が多いので、普段から見ておくと色んなジャンルの単語に出会えます。
ここ数年はTOPIKの受験者数がかなり増加しているせいか、個人的な体感としては出題内容が回を追う毎にレベルアップしている気がしています。振るいにかけられている…とでも言いましょうか。。
TOPIKの作文では、何を書かせようとしているのか、どこにポイントが置かれているのかが分かれば効率的にスコアアップは狙えるはず。あとは練習あるのみです。但し、せっかく勉強するのであれば試験のスコアの為だけでなく、その後の実践に活かす事が本来の目的のはず。TOPIKに限らずどんなテストも付け焼刃はほぼ効果なし!学生時代に何度も同じ失敗をし、社会人になってようやく日頃の積み重ねの大切さを痛感する私の教訓でした(汗)。